相続手続きはどのような順番で進めるのがよいか
1 相続手続きの順番を間違えると大変なことになる場合がある
相続手続きにおいて、順番は非常に重要であり、仮に順番を無視して手続きをしてしまった結果、せっかく作成した遺産分割協議書が無効になる場合や、期限までに手続きが間に合わなくなり、延滞税や無申告加算税といったペナルティを課せられる場合がありますので注意が必要です。
実際、順番を無視して手続きをした結果、遺産分割協議書が無効となり、相続したと思った財産を相続できなくなり、後日、相続人間で訴訟に発展してしまったケースもあります。
このように、相続手続きにおいては、順番は非常に大切であるため、なるべくなら順番通りに行った方がよいといえます。
2 相続手続きの順番
⑴ 期限の確認
まず、相続手続きを行う上で一番重要なこととして、各手続きの期限を確認しておく必要があります。
相続手続きの中には、期限が存在するものがあり、たとえば、相続放棄は3か月、準確定申告は4か月、相続税申告は10か月、相続登記は3年などの期限があります。
これらの期限を徒過してしまうと、手続きができなかったり、ペナルティとして金銭を支払うことになったりするため、注意が必要です。
⑵ 相続人調査
期限の確認ができた後は、基本的に相続人調査を行う必要があります。
相続手続きにおいて、遺産を相続する場合で遺言書がなければ、基本的に相続人全員で分割方法を話し合い、遺産分割協議書という書類を作成することになります。
遺産分割協議書には、どの遺産を誰が相続するかを記載し、作成された遺産分割協議書を用いて、預貯金の解約や不動産の名義変更等を行うことになります。
遺産分割協議については、相続人全員が参加する必要があり、相続人全員が参加しない場合、その協議は無効になります。
そのため、先に相続人調査を行う必要があります。
相続人調査を行った結果、中には、当事者が知らなかったような人が相続人となることがあり、実際、相続人調査を行った結果、まったく関わりのなかった異母兄弟や異父兄弟、養子がいたことが分かったというケースもあります。
このように、相続人調査は、相続手続きの基礎となるものであるため、期限確認の次に、行っていく必要があります。
なお、実際の相続人調査の方法としては、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本や相続人の戸籍謄本等を取得し、相続人を確定させます。
⑶ 相続財産の調査
相続人調査と同時並行で行う手続きとして、相続財産調査があります。
相続財産の内容次第では、その後の手続きも異なるためです。
たとえば、相続財産額が一定額以上の場合、相続税の申告が必要となることがありますし、また、反対に借金の方が多い場合は、相続放棄をした方がよいこともあるためです。
具体的な相続財産調査の方法としては、預貯金であれば、各金融機関に残高証明書や取引履歴の開示を求め、不動産に関しては、各市町村にて名寄帳(各市町村に存在する不動産の一覧表のようなもの)を取得することになります。
新宿における名寄帳の取得方法等は、以下のホームページもご確認ください。
参考リンク:東京都主税局・新宿都税事務所
他方、借金については、被相続人の自宅に届いた督促状を確認したり、口座の履歴から借金の有無を確認したり、JICCやCIC、KSCといった信用情報機関に調査依頼をかけるという方法もあります。
なお、連帯保証人の責任や個人間の借入などは、各信用情報機関に調査依頼をかけても不明であるため、注意が必要です。
⑷ 各種相続手続き
相続人調査、相続財産調査も完了したら、実際に各種の相続手続きを行います。
たとえば、預貯金の解約や不動産の名義変更(相続登記)などです。
相続税申告が必要な場合は、期限内に申告を行う必要があります。
相続人が海外に住んでいる場合の相続手続き 遺産分割調停をする場合にかかる費用



























